トーレスと2A3-MESH

トーレスと言っても「何の名前?」と思われる方も多いことでしょう。
ある程度、クラシック・ギターを知っている人なら「!」となる程の名前です。
「アルハンブラの思い出」というギター曲があります。 トレモロ奏法で演奏される曲です。
この曲の作曲者はフランシスコ・タルレガ(1852-1909)という方です。 ギターのショパンとも称された方ですが、
この方が使用されていた楽器がトーレス(ANTONI DE TORRES)と言います。
ギターのストラディバリと言われている楽器です。 この楽器の魅力があるからこそ、タルレガの才能は発揮されたのかもしれません。
店主も若いころ、一度だけ、トーレスに触れたことがあります。タルレガが使用していたものではありませんが、この楽器の魅力の一端に触れることが出来たことは生涯の宝でした。
私が触れたトーレスは、トルナボスという筒がサウンドホールの内側に着いていたものです。
程度はあまり良いものではないのですが、それでもトーレスの薫というものがありました。
グランドーナが演奏しているトーレスは、コンディションが良いものです。
エミッション・ラボの2A3-MESHは如何なるトーレスを聴かせてくれるのでしょう。
スピーカーはTD712zMK2LSです。多くのクラシックギタリストからも信頼をされているTD712zMK2ですが、ライフサウンドチューニングされたTD712zMK2はノーマルの良さを崩さず、さらに感度がアップしています。 銘器トーレスの再生には、間違いないスピーカーであると思います。
アラビア風奇想曲を聴いてみました。
ギターの演奏は左手の技巧だけでなく、右手の爪の削り方をマスターするまで時間がかかります。
まともな音が出るのに何年かかるのでしょう。私も苦労しました。
グランドーナの演奏を聴いていると、そんな苦労は全くないような演奏をしてくれています。
ギターは爪と指先の肉を使って演奏します。 右手の指のタッチが演奏の美しさに大きく影響しますが、グランドーナの指使いが見えてきます。
左手は弦をスライドする感じが聴こえてきます。新しい弦を使用していることが解ります。
そして、トーレスの響きの魅力が新鮮に味わえます。
この独特の余韻を、どのように言葉で表わしたら良いかわかりませんが、人の心を引っ張る様な魅力的なものです。 何度でも味わっていたいと思われる音色と余韻をこの楽器は持っているのです。
この曲を作曲したタルレガも、この楽器の魅力を生涯にわたり愛していたことでしょう。
100年以上前に生きた人の感動を、味わえるグランドーナの演奏です。
その演奏の邪魔を全くしないのが、2A3-MESHのようです。

