
山﨑 千晶
FIRST

とても素敵なアルバムです。録音も素晴らしいのでライフサウンドリファレンスにしています。山﨑千晶ご自身の作曲と演奏です。また素晴らしい演奏者が伴奏に入っています。ギターの方やチェロの方などなかなかの演奏をしてくれます。
チェコに15年間過ごされてイヴァン・シュトラウス氏に師事され、現地のオケでコンサートマスターをされ、さらにスペインにも足を伸ばされてオケに所属されたそうです。
店主は、チェコの曲を聴くとチェコ人とは他国の指揮者が演奏をすると、何故か違いがあり、他国人の演奏を聴くと洗練されていない感じがしていたのですが、その点について、チェコ人の演奏の違いを教えて頂きました。
また、山﨑さんのお陰で杉林岳さんとの出会いが有り、店主は深く感謝している次第です。
このアルバムの4曲目を山﨑さんの生演奏でも聴いているので、その素晴らしさを体感しています。ヨーロッパの音を知っている素晴らしい演奏家である山﨑さんの演奏に触れてみてください。
そして、山﨑さんにも色々と質問をさせていただきました。ライフサウンドのHPに訪れてくださる皆様にも良い機会になると思います。よろしくお願いします。
税込3,300円
山﨑千晶さんへの質問
Q1. 山﨑さんのヴァイオリン歴を教えてください。
子どものころから桐朋、それからチェコへの流れなど
また、強く影響を受けたメンターなど。
A1.
●.4歳から才能教育(鈴木バイオリン)でヴァイオリンを始めた。9歳で江藤俊哉先生の奥様のアンジェラ先生に(たまたま近所だったという理由が一番大きい)習い始めた。
●大変センスのいい豪邸で、江藤俊哉先生は当時テレビで「ヴァイオリンのおけいこ」という番組をもっていらして、そんな大先生に最初ご挨拶して本当に気が引けました。
●その頃の記憶はあまりなく、桐朋女子高音楽科に晴れて入学できたのが嬉しかった。
●なかなか厳しい状況で大学まで行き、卒業。
●卒業後ドイツ・マンハイムにロシア人のヴァレリー・グラドフ先生に習ったが、その先生のクラスに新しい生徒の開きがなく
チェコ人のイヴァン・シュトラウス先生にプラハで習いました。
●強く影響を受けたのは、そのシュトラウス先生です。私の演奏技術に対する基盤と考え方をしっかりつけてくれました。
Q2.チェコにおける音楽活動について
A2.
●チェコでは、2つのオーケストラに所属しました。ひとつは、ショパンやゲーテの滞在した温泉、マリエンバードのオケ、
もうひとつはそこからあまり遠くないピルゼンという町のラジオ・オーケストラ。マリエンバードのオーケストラでは、
コンサートマスターを1年務め、その後ピルゼンフィルハーモニーでは11年副コンサートマスターを務めました。
●どちらも、コンサートマスター試験、副コンサートマスター試験に合格して、その後使用期間を経ての契約です。
●どちらの町もドイツ国境に近い、小さなオーケストラだったため、ドイツ、スイス、イタリア、スペインなどに演奏旅行がたびたびあり、
非常にさまざまな国のコンサートを体験しました。
●また、これらのオーケストラ以外に、プラハの弦楽アンサンブルの仕事で、南米や、アメリカのショーで6週間4年間演奏したり、そこでたくさんの
経験をしました。
Q3.今回のアルバムを作られた趣旨
A3.そのようなチェコでの生活で、周りのチェコ人音楽家にインスパイアされて作曲を始めました。
もともとスペインのラテン系音楽が好きなので、弦楽器でどこまでそのようなジャンルと融合できるか、試しています。
その試みのひとつとしてこのアルバムをつくりました。
Q4.アルバム名、作曲 また、伴奏者たちについて
A4.アルバム名は特に深い意味はありません。最初の全自作曲のアルバムなのでFirstです。
伴奏者は、東京に住む、イギリス人ギタリストカールさんと帰国直後に共演し、その後彼が
クラシックだけでなくこのようなジャンルも演奏できるので、彼にベースと、ドラマーの共演者を
紹介してもらい、ライブコンサートを2018年に行いました。その後、レコーディングしています。
Q5.録音時のご苦労など
A5.
●まだ録音のプロセスが慣れていないので、生演奏のときのように自由に演奏する感じと、
録音の精密さのギャップが難しかったです。
Q6.現在しようされているヴァイオリンについて
A6.
●作者名 トノーニJr.
●産地名ボローニャ、イタリア
●製作された時期:1702年
Q7.このヴァイオリンの特徴や性格など
A7.
●大変優雅な楽器で、チェコ音楽や、バルトークなど乱暴に演奏しなければならない曲には不向き。
●しかし大ホールのような場所で演奏すると抜群の音色が出る。
●トノーニはハイフェッツのセカンド楽器、日本では千住真理子さんや、石田組の石田さんが持っています。