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お客様のご感想の分析
横浜のIさんからのご感想にはオーディオ再生におけるヒントが沢山含まれています。そこで店主なりに少し解説をさせて頂くことで、オーディオ初心者の方の一助になればと思います。
上は画像がIさんが調整した結果です。
下が初期のセッティング状況です。
さて以下のIさんのご感想で店主なりに解説をさせて頂きます。
「2年前に購入した掲題SETですが、投資金額の割に音が良くなくて、ちょっと後悔を感じていました。
ハイ、実は長い間、音像がブレる(特に低音域)のが気になって放置していました。」
店主 この原因はスピーカーケーブル、電源ケーブルと床材の柔らかさです。
感想を聞かせろと何度か店主殿に要請されるも、ほとんど聞いていないのだから書きようもない訳です。
だってSIMAUDIOに繋げたテスタメントⅡのメインシステムの方が聞いていて楽しいですから。
店主 SIMUAUDIOとテスタメントⅡはしっかりした床つまりフロアボードとオール単線構造のケーブルで構成されているからです。
だってSIMAUDIOに繋げたテスタメントⅡのメインシステムの方が聞いていて楽しいですから。
ですが、作年末の大掃除で出てきた昔のアイテムを見て、今年に入ってから思い立って実験を開始しました。
結局TD508が悪い訳でなく、使いこなしだけの問題だったのですが・・・。一応顛末を記しておきます。
(1)CORDオリジナルのスピーカーケーブルを余っていたLS-M3Wケーブルに交換
ブレが大幅に収まって高音側の消え際の余韻がメインシステムと同等レベルに改善。
低音側も嫌なブレがだいぶ収まったが、メインシステムと比べると今一つ。
ただ、落着いて一曲以上聞けるレベルになったので、気軽に聞けるようにはなった。
店主 CORD社のオリジナルケーブルは良くできてケーブルだと思いますが、致命的なのはより線で作られています。その為により線構造から生み出されるノイズが音楽信号に影響を与えて、それがIさんにブレて聴こえていたのです。
LS-M3Wケーブルは単線構造で尚且つ電子の流れを加速する構造になっています。線材の構造は単線なのでより線構造のケーブルが発生させるようなノイズはありません。
(2)床面ベースを自作楓ボードから、神木マッピンゴスタンドの残材
これまたフッと神木マッピンゴスタンドの残材が使えるかもと、交換してみました。
先ずはスピーカー2本と、CDR1の下に計4枚を配置。
すると低音がしまり気になっていた低音の嫌なブレがなくなったではないですか。
でもしかし、逆に低音の量感はなくなり物足りなくなってしまいました。
元の自作板に戻すと量感は増えるけど、もはやこのブレは我慢できない。
まさに、二律背反、おそらく皆が抱えるジレンマですよね。
まぁ8cm一発ですので、こんな物かなと思いつつ、このままでは音楽が楽しくない。
店主 Iさんのリスニングルームの床素材は杉材です。これは柔らかいのでオーディオが生み出す振動に影響を受けて振動したり、スピーカーから出た音を吸い過ぎてしまいます。
そこでスタンドに使用していたメープル素材を弾くことで不要な吸音が減ったことで
低音が締まり気味になりました。さらに振動が減りブレが減りました。
ハッキリした音になると量感がなくなったような印象を受けますが、音の質としては
良い方向へ向かっています。
(3)神木マッピンゴスタンドの残材を追加
これまた思い付きですが、スピーカー間にマッピンゴスタンドの残材の残り2枚を敷いたところ、
音が締まったまま量感がふくよかになりました。何度か有り無しを比べましたが、
見た目を除けば効果てき面であることが判りました。
店主 CD-R1とスピーカーの間の床は杉の床の影響が残っていたのですが、そこもメープル材を入れることで杉の床の影響が消えたことで再生された音が杉素材で失われることが
無くなった結果です。
(4)アバロンを追加
ここまでくると、後は色気、艶がないのが不満に感じてきます。
そこで、メインシステムからアバロンを引っ剥がして設置してみました。
ハイ予想通り良い感じになりました。求めていた感じになりました。
ただアバロンは高価ですのでやはり反則。費用対効果としてサブシステムには購入できないです。
でもしかし、音像のシャープさはSIMAUDIOに繋げたテスタメントⅡより、良い感じです。
波の音の消え際とかの余韻も勝っています。低音もこれは部屋の反響増幅効果が大きいのでしょうけど、
サットマリーのパイプオルガンとかも16cmx2発のテスタメントⅡと差異が無いかなと言うレベル。
気が付くと最近はTD508を聞いている時間の方が長くなっています。
店主 アバロンはマイナスイオンが発生します。その以外にも様々な影響を与える素材と構造になっています。その結果が再生音にも良い影響をもたらしました。
そして、気が付いてしまうと気になってしまうもの・・・。
今度はテスタメントⅡのフォーカスの甘さが低音高音共にNGに思えるようになってしましました。
店主 フォーカスの甘さとIさんは聴きとられるようになってしまわれました。フルレンジ1発のシンプルなTD508を聴き続けることで耳が肥えてしまったということです。
ユニットが複数もバッフル面に固定され存在することでキャビネットも影響を受けてキャビネット素材の音が再生音に影響を与えます。さらにスピーカーユニットが複数存在することで複数のフォーカスポイントが生まれてしまうので、それがフォーカスの甘さとして聴こえてしまれました。
と言うことで、今回なんとか無理を言ってTD510ZMK2を調達して頂きました背景です。
店主 オーディオが設置される環境の個性を深く理解することで、そこに設置される機器の良否や性質が分かるようになります。環境の理解を深めることをしなけれオーディオ再生が楽しい方向に向かうことは難しいと思います。その機器たちの個性の僅かな部分を理解して満足するか、不満に思い機器の取り換え沼に嵌ります。Iさんは環境の問題を結果として探り出し良い方向へ向かわれたということですね。
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