ATOLL IN200seLSチューンアップその3
かなり深い表現をしてくれる状態になったIN200seLSですが、しかし、配線材のチューニングだけなく、最後の部分へのチューニングが要求されることになりました。
テストの使っている龍馬伝ではトラック13。
チェロのソロから始まります。この時に弓の動きと弦の響きが、まだまだ甘いのです。擦過音が甘いのです。
擦っているものは、擦っているのですから、それが当然のことなのですが、これを出すには最後のチューニングが必要になります。それを行うことにしました。
合計で4か所です。 このチューニングを行いますと、擦っている感じが出てきます。派手に擦る感じは不要なのです。僅かに感じられることが大事で、それが音をキリリと立たせてさらに音が飛んでくるようになります。
こうでないとリアリティに欠けてでしまうので、聴いていも良い緊張感が生まれません。
さらにヴァイオリンでもそうです。そのボーイングの動きが見事に出てきます。弓が上げ下げの切り替えし時のときの音の出方が変わりますが、それとともに弓の動きが見えてきます。これらが無いと、リアリティに欠けて、音楽が深く心に沁みてこないのですね。
それが、今回の最後のチューニングで出てくることになりました。また低音がさらに豊かに響くことで上位クラスのIN400LSを脅かす感じになってきました。ノーマルのIN400でしたら明らかに、このIN200seLSが音楽表現としては凌駕することになるでしょう。
さらにトラック3においても、これまで表現が出来ない細かい部分が浮き上がってきます。
ヴォーカルの声の出方、そして息遣いがマイクにあたりますが、それがごく自然に聴こえてきます。
それがスタジオの録音時の緊張感を教えるようになります。
低音のうなりが素晴らしく表現されて、新しい時代の夜明けを教えるようになりますね。