クリスタルチューニングその29
いよいよATOLL IN50にもクリスタルチューニングを行いました。
店主が最初に出会ったATOLL製品はIN50でした。
そのシンプルですが小粋なデザインに国産製品にはないセンスに好印象を持ちました。
そして、その音は・・・・
三極管の真空管アンプを聴いているようで驚きました。ただ低音域の量感や質量がやや不足しているかなという感じでした。まるで300B使ったシングルエンドのアンプのようでした。
ライフサウンドチューニングを行うことで、直進性を補いましたが、もう少し低音が出てくれたら完璧なのにと思ってもおりました。それ以外は、非常に洗練された音というか音楽的で楽しいアンプです。
この価格帯でこれほど楽しく音楽を聴かせてくれるアンプはあまりないと思います。
以前にあるアンプメーカーの社長宅で、このアルバムを聴かせてもらいました。
ホーン型スピーカーで高能率型でした。勢いはライブっぽいのですが音の一つ一つが汚くて長時間聴くことは苦痛でした。
特にトラック1を良く聴きました。ST.THOMASですね。アシスタントの妻も社長宅で一緒に聴かせて頂いた思い出は大切にしているようで、既に故人になられた社長さんを偲ぶにも、一緒に聴いていました。
今回、クリスタルチューニングをしてから聴いたソニーロリンズのアルバムでは、びっくりでした。あの時聴かせて頂いた勢いに迫るものがあります。楽器の音の一つ一つは綺麗でつまり歪がありませんので、勢いは有りますが聴き易いのです。
さらに低音もIN50とは思えない迫力と量感と重さがあります。
違う部屋でこぼれてくる音を聴いてもライブ会場にいるような錯覚を覚えます。
IN50はシンプルな音を聴かせてくれます。複雑な回路や数多くのパーツ構成から生み出される音ではありません。
清涼であり、健康的。直進性がありますが冷たい感じはありません。ATOLLの原点を教えてくれるようなアンプです。
クリスタルチューニングを施すことで、この長所を失うことなく、さらにエネルギーを豊かにして、低音域の充実が実現しています。
既にライフサウンドでIN50をお買い求めて頂いてすべての皆様には是非、このクリスタルチューニングを受けて頂ければと思います。
またIN50あるいはIN100の選択で悩まれている方にもお勧めできるIN50になったと思います。