DYNAUDIO The Special Fortyその20
270時間から300時間の間をエージング終了時間と決めて、300時間以降は、まずクリスタルチューニングをしてスピーカーの変化を聴いてみることにしました。
テストに使用したのは以下のディスクです。
何れスピーカー内部の様子も撮影してご紹介したいと思っていますが、今日は時間の関係で音質評価だけです。
作品3-8の第一楽章。バイオリンの切れ味が格段に良くなりました。演奏が明るく感じられますね。
ノーマルの状態よりは明らかに音楽を楽しめる響きへと変化してくれました。
立ち上がりも良くなりましたので、それもあって音楽の切れ味が良くなってくれたと思います。今は弦を擦る感じが良いですね。弦楽器らしい音になってきました。
以前の音質を思い起こすと、ぬるいお湯の風呂という感じから、適温の温かさを保った風呂のようです。
残念なことに内部に使用されている配線材は「より線」の太いものでした。
この配線材なりの長所もあると思いますが、楽音の切れぎわが甘いので音楽表現が
甘い感じが否めません。
それでもこのスピーカ―ユニットの優秀さのお蔭で楽しめるところもあるのですが
300時間も一緒に過ごすと「痘痕も靨」から「痘痕は痘痕」になりますね。
この状態でも既存のスピーカーに慣れた耳には許して頂けるレベルにあると思います。
がTDシリーズで内部配線材を交換してクリスタルチューニングを経験されている方には許して頂けないように思います。
そこで、今回は2つの方法を考えました。
1.内部配線材はオリジナルのままでクリスタルチューニングを施す。
2.内部配線材を交換した上でクリスタルチューニングを施す。
という内容です。
丁寧に作られたThe Special Fortyです。作業をしていても楽しいことがありました。
それは香りが良いのです。木材と塗料の臭いであると思いますが、とても良い香りが
しました。
チューニング作業もより楽しめることになったのが有難いことでした。