CONTOUR20
- 店主
- 2018年1月3日
- 読了時間: 3分
ディナオーディオの製品の中で中核を占めるCONTOURシリーズの20をお正月の課題として聴き込んでいました。
最初の印象は 「お洒落な外観。リッチな作りですね。豊か、深み、優しさを備えた逸品ですね。心が和むこと。」でした。
それから数日間聴き込むと見えてくるものがあります。
「お洒落な外観。リッチな作りですね。豊か、深み、優しさを備えた逸品ですね。
心が和むこと」に変化はないのですが、やはり内部配線材がより線なので、その不満は感じられてしまいます。スケールの大きい再生をしてくれているのですが。
今年のニューイヤーコンサートでムーティの指揮によるラデツキー行進曲を聴いてアシスタントの妻がCONTOUR20で聴きたいとのことなので97年のムーティによるニューイヤーコンサートで演奏されたラデツキー行進曲を再生してみました。

すると「響きの広がりが少ない!?」と感想を言い出しました。The Special Forty LSCとも比較したのですが、
CONTOUR20よりThe Special Forty LSCの方が響きが広がるのです。
メカニカルなことは全く知らないというか教えていないので不思議がっていました。
「だってCONTOUR20の方が高いスピーカーでしょう。音は豊かで深みがあるのに何で?」と疑問をぶつけてきました。
そこで理由を説明しました。「内部配線材がより線のままであることと、クリスタリルチューニングをしていないから。」と。優秀なCONTOUR20と言えども内部配線材の影響は免れないのですね。
ライフサウンドのユーザーの多くの方は、この違いを既にご存知ですし、慣れ親しんでおられるので、より線サウンドには明らかに拒絶とまでは言いませんが不満を感じられます。
それをアシスタントの妻も感じたようです。

店主はどのように聴いているかと言うと、基本的な性質を理解することで、チューニングすれば、その性質がより素晴らしい状態になって発揮されるかどうかの可能性を様々な曲をかけて確認しています。
まず、その第一番目はあまり面倒なことをしないでも改善出来ることがあります。それはボディの状態から生まれる損失を減らすことです。
これはCONTOUR20もThe Special Forty と全く同じでした。天板への振動が伝わりそれが正しく処理されていないようなので、音が前に出ずらい感じです。
そこで何時ものようにLSエボニーパッドとM3A-Xを乗せてみました。

するとしっかりとした音になっり以前よりも音が出て来るようになりました。さらに
このスピーカーのウーハーのコーンの状態が深い角度で形成されていますから、腰のある質量の乗った音が出て来ますから、より今回のチューニングで音の輪郭や質量感が改善されました。
フロアスピーカーのような大きなボディを持ってはいませんが、スケールの大きな
サウンドステージをしっかりと再生してくれる秀逸なスピーカーであることは
間違いないのです。ですから、もっと能力を引き出したいと願ってしまうのでした。
(続く)