いろいろと質問
- lifesound
- 1 日前
- 読了時間: 4分
更新日:16 時間前
店主が強く強くお薦めしているピアニスト杉林岳さん。「Live in Osaka」のアルバムを取り扱わせて頂いた記念に、杉林岳さんにあれこれ質問をさせて頂きました。
お忙しい中、ご丁寧にご回答を頂きました。
このCDの演奏者のパーソナリティーをご理解頂ければ、さらに、このアルバムに親しんで頂けると思っております。
Q1.岳さんのライブイン大阪の録音に使用されたピアノのメーカーはブリ ュートナーでよろしいですね?
A1. はい、そうです。
Q2. そのブリュートナーは録音に使った会場が所有していた楽器ですか?それともご自身の楽器を持ち込まれたのでしょうか?
A2. 会場が所有していました。
Q3. ブリュートナーの魅力についてお話し下さい。
A3. ムラマツリサイタルホールのブリュートナーは、暖かな音色と深みのある低音,時折、フォルテピアノを彷彿とさせるような軽やかさを実現できるところが魅力的です。
Q4. 演奏会場に於いてブリュートナー以外の楽器で、演奏しなければならないこともあると思いますます。
その時は、どのようなお気持ちで演奏されるのでしょうか?
A4. リハの段階で、なるべく親しくなれるように努力します。その楽器の良さと自分らしさがうまくマッチできるように、調律師との対話も鍵になってきますね。
Q5. 楽器のコンディションにもよると思いますけれども、ご自分の思ったような演奏がしにくいこともあると思いますが、いかがでしょうか?
A5. 楽器のコンディションや会場の雰囲気によって、集中しづらいときもあります。そんな時は、より呼吸を意識して、自分のゾーンに入れるように努めます。
Q6. ご自宅においては、ブリュートナーのどのような機種をお使いですか?(この質問をした時には店主は岳さんがブリュートナーを所有されていると思い込んでいました。汗)
A6. 自宅には、1917年製のベーゼンドルファーと1918年製のメイソン&ハムリンがあります。
小学生4年生から中学1年生ぐらいの頃に習っていた先生の影響もあって、ベーゼンド ルファーが一番好きです。温かみがあって、よく歌ってくれるピアノが多いイメ ー ジですね。
ブリュートナーも類似する部分があるなと感じます。
Q7. 演奏環境について質問させて下さい。岳さんは本場のウィーンで12年間学ばれ、 演奏活動をされておられましたね。その環境と日本の環境の違いを感じられていると思います。演奏会場も様々にあると思いますが、今回の「Live in Osaka」の収録をされた大阪のホールは如何でしたか?
また、ウィーンにおいてのお気入りのホールについて教えて頂けますか?
A 7. ムラマツリサイタルホールは、柔らかく包み込んでくれる様なサウンドで気に入っいてます。
ウィーンでは、やはり楽友協会の黄金の大ホールが唯一無二で、紡がれる豊潤なサウンドがそこにあります。
Q 8. 岳さんは、「語るピアニズム」を心がけておられます。具体的に「語るピアニズム」について教えて頂けますか?
A 8. テクニック的には指先の感覚を常に鋭敏にすることが重要であると思います。
また、私のメンターであったパウル・バドゥーラ=スコダは、よくレッスンで推奨していたことがあります。メロディーラインがあると、自分の母国語でも構わないので、そこに歌詞を書き込んでみなさいと仰ってました。そうすることで、より「実のある音」が実現できるのだと思います。
そういったことが「語るピアニズム」に繋がるのでしょう。
Q 9. 岳さんは。シューベルトが大好きなそうですが、その理由を教えて頂けますか?
A 9. 元々、ドイツリートを聴きながら育っていたので、シューベルトの音楽は幼い頃から親しみを感じていました。
ウィーンへ渡って、シューベルトゆかりの地を巡ることで、更に彼の魂を感じることが感じることができました。
どんなに辛いことがあっても、彼の音楽は傷ついた魂にそっと寄り添って癒してくれるような力があると思います。
Q10. Live in Osakaのプログラムの構成の狙いについて教えて下さい。
A10. シンプルにウィーンで活躍した作曲家のみで、プログラミングしてみたかったのす。
本当は母のブラームス歌曲を挟む予定だったのですが、当時はコロナ禍で許されず、1時間ほどのプログラムにまとめなければならない実情もありました。
ながながとあれこれ質問させて頂きましたが、貴重なお時間を頂きながらもご丁寧にご回答頂きました。 心から感謝する次第です。
本場ウィーンの薫り豊かな演奏を聴かせて下さる杉林岳さん。
岳さんの師であるスコダ大先生の演奏を聴いてみると、杉林岳さんは見事にその音楽的魂を引き継がれていることわかる大変貴重な存在でもありますね。
皆様には応援よろしくお願いします。
店主

Opmerkingen