お客様のご感想
- lifesound
- 10月7日
- 読了時間: 3分
更新日:10月9日
栃木にお住まいのTさんからMICHIX5S2の試聴のご感想をいただきました。
MICHIX5Sは業者関係者で店主を含めて3人、一般の方ではTさんが初めてご試聴されました。
日本には現在1台のみという状態です。非常に貴重な体験をして頂きました。
*10月7日、輸入元から情報が入り一昨年に1台だけ輸入をしたと連絡がありました。
その1台が現在どこにあるかは不明です。
この試聴の段階では、その情報は入っておりませんので、このような状態でした。
現時点で本機を含めて2台が日本国内に存在していると思われます。
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MICHI X5S2を拝聴する機会に恵まれた。
ライフサウンドの視聴室に向かう玄関口に漏れる自然音から只者でない様を感じていた。川の流れの奥に潜む渦を巻く様を。

ソファーに腰を下ろして体感した音は、あらゆる二律背反を見事に内包し新たな響きへと昇華している。
夜の帷に眠る明日への胎動。
モノクロームの空に掛かるダブルレインボー。
情熱と冷静。
フォルテッシモの中に見える緻密なタクト捌き。
この世の理、森羅万象をスピーカーを通じて解りやすく届けてくれる。
杉林 岳 氏による「月の光」からは、私の拙い感性でもドビュッシーの心の有り様が過不足なく感じ取れた。ズシンと腰を据えたピアノの重量感があって初めて解る有り様。

ピアノブラックで統一されたフロントパネルは云う。ほら、耳を澄ませて、音の世界に潜り込んでと。黒子に徹して主張はせず、しかし雄弁さは隠せない。
センターに陣取るディスプレイが現すレベルメーターが聴き手のココロと同期し、音楽体験をより深めてくれる。その色調も青みかがった白であり、聴き手が浮き足立たないよう寄り添ってくれる。
両サイドの化粧板も青みがかったグレー。上品かつ落ち着いているなと思いきや、ディスプレイとも色合わせしているところが憎い演出。どの角度から見ても統一された世界観!!
参りました。
ディスプレイの下には電源パイロットランプ。その細い、真っ直ぐに伸びる白色光は、宇宙の奥から届く原初の光。ああ、マーラーが交響曲「復活」の第四楽章でソプラノがゆっくりと歌い上げるその様ではないか。
私は戦慄を覚え、快哉を上げることしか出来なかった。ブラボー!
この感想は何も手を加えていない、吊るしの状態で火を入れて50時間程度と、まさに産まれたばかりの赤子の状態で味わったものある。バーンインが進み、その上でのSuper Naturalチューニング後の世界はいったい何処まで行くのだろう。まさに前人未到、MICHIの領域か。

このアンプは聴き手を選ぶのであろうか?
聴き手の所作や言動、人格までも見透かされるようだ。私は戦慄を覚えた。私に資格があるのだろうか?
それでもオーナーになりたい。一度体感したこの世界は後戻りできない。まずはオーナーにふさわしい品格を身に付け、そして先立つものも忘れずにと。



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