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恐ろしいことにSONO3

更新日:2023年12月31日

ライフサウンドも幅を広げなさいというオーディオの神様からの啓示を受けたように感じ、AURA VA40RibirthやROTEL A11を導入しました。

これは最近の円安の悪影響でオーディオ製品の価格がかなり高額化したこともあり、健全な趣味であるオーディオの世界に何か黒雲が漂い始めたように感じたからです。


趣味としても適正な価格の範囲があるという設定をするのは難しいことなのですが、

10万円台、20万円台、30万円台と言う範囲で楽しめる製品をご紹介したいと考えて

AURA VA40Ribirthや ROTEL A11を研究すべく導入することにしました。

今回は恐ろしいことに嵌ってしまったAURA VA40Ribirthや ROTEL A11について呟いてみます。

今回はROTELのA11について

最初に聴いた時に「懐かしい!」という印象を受けました。

何が懐かしいかといえば「音」です。ICではなくトランジスタで聴いたアンプの音を思い出させられました。

温かく、密度があり、楽しい!!!トーンコントロールや左右のバランスも調整が出来るお部屋の環境も千差万別。全く同じ環境など存在しないと思います。そのような中で使用するのがオーディオ機器たちです。ですから、その環境に少しでも寄り添えるような機能があることは嬉しいですね。




鳴らし込みが進み、かなり本質が見えてきました。

やはり楽しい!!明るく音楽を楽しむことが出来る!!などメリットが出てきました。



洋楽ばかりでなく日本の歌謡曲も聴いてみました。

店主の大好きな坂本冬美さんです。このアルバムで、よく聴いているのが「また君に恋している」ですが、彼女の繊細な表現を見事に再生してくれるのです。

更にびっくりしたのがトラック6の「恋」です。

伴奏のヴァイオリンの音色が明るく優しく響いてくるのです。ただ明るいだけでなく温かくと言う漢字より暖かくと書いた方が空気も感じて頂けると思うサウンドが表現されるのです。

冬美さんの透明感ある声と暖かいヴァイオリンの音色が同じ時間に存在してくれていることに素直に感動してしまえるのです。

前後しますがトラック4の「会いたい」では亡くなった高校時代からの恋人を失った女性の心を歌ってくれますが、その思いが切々と伝わってきます。人間の世界の無常を歌っているのですが、その物語を邪魔する事のない歪の無い抜けの良さがまた、自然に聴こえるのです。レオナルドダヴィンチの技法にスフマートと言われるものがありますが、まさにその様に音楽が再生されてしまいます。

この価格でこんなに充実した音楽を再生してくれるなんて驚きです。

そこでROTELのエンジニアに質問をすると上位機種と同じ思想で製作されているとのことでした。

チューニングして気が付いたのことを質問してみると、「基板内のジャンパー線は一般にはスズコートメッキ線ですが、電力を必要とされる箇所には銅メッキ板を使用して基板パターンの低抵抗化を図ります。」ということでした。


「基板のパターン設計の上で左右信号の位相、インピーダンスを整合させる為極力左右の対称性及びインピーダンスの一致を目指すように設計します。従って、必要な信号回路上の抵抗は1%誤差以内の品種を使用します。」

ということも考えられているそうです。

それ以外にもあるのですが、上記の点についても手抜きが無いようです。

さらにライフサウンドではダイオードにも凝っているので、それも大きな影響を与えていることは分かります。


分析的に音楽を聴くのではなく、音をリラックスして楽しめ、さらに細かいディーテルについても手抜きがないので音楽を楽しめるようなA11にはびっくりするばかりです。


そして、楽しく音楽を聴く要素に響きがあります。最近恐ろしいものを見てしまいました。

先回も呟いたのですが、リスニングルームに毛皮やカーペットが敷き詰められ、スピーカーの背部にはカーテン、そして左右の壁には吸音用のポールなど、さらに趣味が高じられたのでしょう、高価なスピーカーが壁のように多数配置されておられました。お店みたいです。(汗)


そこで奏でられる音は響きが無く直接音だけが聴こえてくるようなサウンドでした。

まるで冷凍食品のような味がする音です。

そのような工夫をされることが仕方が無いことも分かります。

ビルの一室を使われているからです。確かに響き過ぎてうるさく感じられるからでしょう。


そこで大切なのは失われる情報と得られる情報を聴き分けて、何を取るかと言う選択を厳密に行うことです。

お部屋における音響を簡単に説明するためにビリヤードの球が移動して変化するように矢印で説明していることが良くあります。

音の反射のイメージを簡易的説明するには仕方ない手法ですね。しかし、音というものはマイクなどで拾って簡単に調整できるものではないのです。


オーディオ機器をセッティング部屋にオーディオ機器以外何もなければ、まだ簡単なのですが、様々なものが存在している中では単純ではないのです。

さらに音が反射する場所に存在する素材の性質によっても音が様々に変化してしまいます。

吸音材と言えども同じです。

さらに以前でも呟きましたが、そこに存在するオーディオ機器にも音がぶつかります。

スピーカーであれアンプであれ配線されているケーブルもです。

さらに床に敷かれたカーペット、窓ガラス、壁紙、窓枠、カーテン、カーテンレール、扉と扉の取っ手、壁コンセント、照明器具、床素材( 畳、集成材、無垢板、石、コンクリート)など。

さらには使用している椅子、オーディオラックなどそうです。


様々な要素が複雑に絡み合った結果が、そこに生まれてくる再生音なのです。

ですから簡易的に矢印で音の進行方向を示すのは、恐ろしく誤解を与えることにもなります。

さらにリスニングポイントに座るリスナーの服装、メガネ、髪の毛なとでも影響があります。

それらの要素を考えないでセッティングをしても、その部屋において理想的な再生を獲得することは出来ませんね。


かなり以前に呟きましたが、そのデータは消えてしまいましたが、ある教会の音響を音響専門の大学の教授がコンピューターやマイクを使って理想的な音響を設計しました。

しかし、その結果、教会内のホールで説法する牧師さんの声が聞こえ難く大変なことになりました。それでSOS が知人のS社に来たのです。

そこで一人の人間Bさんが派遣されました。そして、教会内のホールを歩き回り、調整をしました。その結果、しっかりと牧師さんの声が聞こえるようになりました。

そのホールは1500人ぐらい入るホールだったと思います。


そのホールを担当したBさんは自分の耳だけを使って調整をしたのです。

大学教授は耳を使わないでマイクとコンピューターでした。


良く考えたら当たり前のことをBさんは行ったのです。

ゴシック建設の教会や古代ギリシャで作られた野外音楽堂などマイクやコンピューターで作られていませんね。

音を聴くのは人間なのです。その人間が聴ける音が聴こえたら良いのです。

その人が経験が少ない場合でご自分で判断できないこともあると思います。

その場合は時間をかけて経験積むことです。

基本的なスピーカー位置決めには法則がありますが、それは置いておいて、まずはご自分が

決めたリスニングポイントから見て、まずはスピーカーをセットしてみてください。

そこから再生を始めて10日ほど再生を聴いて、左右に左右を広げたり前後させてみてください。一番気持ちよく聴ける場所を見つけたら、そこを起点にしてください。

その上でお部屋にあるものを移動させて、見て下さい。


一番簡単なのはオーディオをセットする部屋から、余計なものは全て部屋から出してしまうことです。


しかし、それは難しい事も多いと思います。ですからお部屋に存在するものが、どのような影響を与えるかを知る作業を重ねることです。

恐ろしく時間が必要になる作業ですが、その作業をすることで新しい発見が必ずある筈です。

オーディオ販売店では商品の陳列も仕事ですから、音響的には犠牲にしていることが多いのです。ですからまず、スピーカーなど多数陳列している場での再生は機器の本質を知るには遠い場所であることを理解した上で、そこで行われる再生をお聴きになられることをお勧めします。

この楽しくも恐ろしい障害物競争を乗り越えてこそ、ご自宅で素晴らしいオーディオ再生を獲得できることになります。




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