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DYNAUDIO The Special Fortyその16


The Special Fortyのエージングは250時間になろうとしています。最初は濡れすぎた音から、次第に乾いた音へと変化しています。そして、楽音の一つ一つが明確になってきています。特に音の消え際が。

このスピーカーが日本に上陸して2か月ちょっとです。ということは殆どの、このスピーカーのエージングは終わっていないことでしょうね。

ということは何処が終点であるかを確認している人はいないのかもしれません。

ですから、このスピーカーの評価をするのは難しいかもしれませんが、経過について語ることは可能ですね。

その経過について書いてきましたが、言葉で説明するのは何とも虚しいと思うこともあります。

音楽再生で良い音というものは個人によって基準が違うと思います。音楽演奏経験がある人、録音に携わっている人、何も音楽演奏経験が無く、オーディオだけで音楽を楽しんでいる人など、異なる経験の中で音楽を楽しまれていることと思います。

絶対的のこれが正しい!とは言い難いところもあります。それはリスナーの心を刺激してリスナーが感動されたら、その音が、他の人からすれば、あまり好ましい音ではない時もあるでしょう。それでも感動された人にとっては良い音なのですから。

古いアナログから起こした録音があるとします。それにはスクラッチノイズも収録されています。そして楽音とは別にスクラッチノイズも再生されてしまいます。

そのスクラッチノイズがうるさい!と感じる人もおられれば、それがあるから良いんだと思われる方もおります。

店主が20代の時は「うるさい」と思う側でしたが、この仕事をするうちに「それも良い」側へと変化しました。

これは極端な例かもしれませんが、そんなこともあるのが音楽再生ですね。

また、世界的モニタースピーカーにもなったと言ってもよいTDシリーズの論理から言えば、ボディにスピーカーユニットが固定された20世紀型のスピーカーには、スピーカー固有の癖があり、音源を正確に再生することは難しいということになります。

TDシリーズの基準からすると、The Special Fortyは、TDシリーズの基準には到達していないことになりますね。しかし、音楽再生は嗜好の世界でもあるので、正確な音が再生されなくても好みに合えば、それで良しとされるところがあります。現時点で店主が感じているのはThe Special Fortyは限りなくTDシリーズの基準に近い位置にあるように感じております。ですので、取扱いをすることを決めたわけです。

(とは言え、LSエボニーパッドのようなオーディオ用アクセサリーでの調整は必要ですが。)

最近、よくテストに使うのが↑のアルバムです。店主にとっては懐かしい曲が入っています。それは作品3-8です。これを学生の頃に演奏していますが、その時のことを思いださせられてしまいます

The Special Fortyはチェロの音など見事であると思います。音の生まれて来る仕組みを聴き取らせてくれるところが嬉しいですね。

このアルバムも低音を調べる時に使います。店主は何故かこのアルバムが大好きなのですが、17㎝の小さなウーハーにも拘わらず、見事に表現してくれるのです。

このパイプオルガンのある場をも教えてくれるようなところがあります。

エージングが進むと、その録音された場の室温を感じられるようにもなるものです。

かなり、それが出て来ているようで、エージングも間もなく終わるかなと予感させれております。

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