CEC と歩む31年。デジタルが「アナログの真髄」へ
- lifesound
- 3 日前
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ライフサウンドが産声を上げたあの日から、早いもので31年の月日が流れました。 開店当時、メーカーの担当者様をはじめ、多くの方々がライフサウンドの門出を祝ってくださったことは、今でも鮮明な記憶として残っています。
その中心にいたのが、アナログプレーヤー製作において卓越した技術を誇るCECでした。
かつてラスベガスで開催されていた世界最大級の家電見本市「CES」。 そこでは世界中の名だたるハイエンドメーカーが、自社ブースのデモ機としてCECのトランスポートやCDプレーヤーを採用していました。私はその光景を、今でも誇りに思っています。
CECは、単なるCDプレーヤーメーカーではありません。 「音楽再生とは何か」を、本気で追求してきた数少ない存在なのです。
ダイレクトドライブの限界
現代の多くのCDプレーヤーは、モーターと回転軸が直結した「ダイレクトドライブ方式」を採用しています。しかし、ここには音楽再生における大きな問題があります。
それが、モーターの磁極切り替え時に必ず発生する「コギング(回転ムラ)」です。 ダイレクトドライブでは、この微細な“カクつき”がディスクへ直接伝わってしまいます。本来、連続的で滑らかであるべき音楽の流れが、微細な振動によって、どこか硬質で不自然な輪郭を帯びた音へ変質してしまうのです。
さらに、モーターというノイズ源がピックアップ直下に存在することも、繊細な信号読み取りには決して有利とは言えません。
ダブル・ベルトドライブという思想
CECはこの問題に対し、長年培ってきたアナログプレーヤー技術を投入しました。 最新機 CD3 3.0 は、スピンドル(回転軸)だけでなく、ピックアップの送り出し機構までベルトで駆動する「ダブル・ベルトドライブ方式」を採用しています。
モーターを読み取り部から遠ざけ、さらにベルトを介することで、モーター由来の振動やコギングを物理的に遮断する。この思想こそが、CECの真骨頂です。 音を派手に作るのではなく、不要なものを徹底的に排除する。 その結果として、音楽本来の滑らかさと静けさが現れてくるのです。
「重量」が音を決める
そして、ここで重要になるのが、私が長年こだわり続けてきた「重量」です。 CD3 3.0は、総重量約11.7kgという重厚な設計。さらに、直径12cm・重量380gもの真鍮製大型スタビライザーが、強大な慣性を生み出します。
私は昔から、こう考えています。 「軽いものは駄目なのです。」
十分な質量を持たないメカニズムは、外乱に抗うことができません。回転は微細に揺らぎ、静寂は失われます。しかし、本当に重いメカは違います。
圧倒的な慣性が回転を支配し、揺らぎを許さない。 その時、音楽は初めて“自然な呼吸”を取り戻すのです。軽い筐体では、決して到達できない世界があります。
Sonic Correctorが解き放った生命感
そして今、私にとって大きな喜びとなる出来事がありました。 この盤石な基礎体力を持つ CD3 3.0 に、TOP WINGの Sonic Corrector を組み合わせたのです。
その結果、CD3 3.0が紡ぎ出す純度の高い信号は、デジタルという枠組みを大きく超えていきました。そこから聴こえてきたのは、単なるCDの音ではありません。
まるで最高級のアナログプレーヤーが、極上のレコードを丁寧にトレースしているかのような、潤いと実在感に満ちた響き。空気の震え、演奏者の気配、そして音楽の“生命の鼓動”までもが、自然に立ち上がってきたのです。

31年前、多くの方々に祝福されて始まったCECとのご縁。 その答えが、今ようやく、この音の中に見えたと感じています。
アナログの魂を宿したベルトドライブと、最新の調律技術。その融合によって辿り着いたのは、もはや“デジタル再生”という言葉だけでは語れない世界です。
音楽の本来の姿、響きを取り戻した世界。それがここに実現したのです。
デジタル再生に“潤い”と“オアシス”を求める皆様に、ぜひ一度、この音を体験していただければと思っています。




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