ギターを癒す。そして、音楽の不思議。
約束どおり、ギターに癒しの時間を作ることにしました。
25年ぶりに手にしたクラシックギター。
久しぶりに弾いてみると、昔は弾けたはずの曲も思うように弾けません。指頭は柔らかくなり、力も落ち、楽譜を読むことさえ、以前のようにはいかない。
これでは、せっかく手に入れたギターを苦しめてしまうのではないか(笑)。
そこで、まずは世界の名手たちの演奏を聴かせて、ギターを癒してあげることにしました。
選んだのは、松田晃演先生がトーレスで演奏された音楽です。
このギターもトーレスモデルですから、まずは同じトーレスの世界を知る先生の演奏から始めようと思ったのです。
Great16KINGから音楽を再生し、毎日1時間。
世界の名手たちの演奏を聴かせながら、ギターと過ごす時間を作ることにしました。
実は以前、グランドピアノでも同じようなことを試しています。また、神木社のメンバーも、自作のスピーカー「ベラボーチェ」を使って、ヴァイオリンなどの楽器に音楽を聴かせる実践を行っています。
こうした経験もあって、今回も楽しみにしていたのですが、実際に試してみると、改めて驚かされることがありました。
それは、音のリアルさです。
まず、ギターを置く位置をいろいろと試してみました。

そして、今のところ一番良いと感じたのが、写真のように、Great16KINGの真ん中にギターを置く位置です。
特に驚いたのは、4弦から6弦にかけての低音でした。
低音弦のビリビリとした振動の再現が、凄いのです!
単に低音が豊かだとか、量感があるという話ではありません。
弦が振動する、その生々しさ。
思わず、目の前に置いてある本物のギターが鳴ったのかと思ってしまったほどです。
Guitarも嬉しそう!!!
そして、ギターを置く位置を変えると、音の聴こえ方も変わります。
では、なぜ本物のギターがそこにあることで、これほど興味深い体験が生まれるのでしょうか。
スピーカーから放たれた音は、空気を振動させ、空間に広がっていきます。その空間には、木材や弦などから成るギターも存在しています。
音はギターにも届き、ギターもまた、振動する物質としてそこに存在している。
もちろん、今回感じた音のリアルさが、ギター自体の振動によるものなのか、それとも音の聴こえ方によるものなのか、今の段階で断定することはできません。
けれど、ギターを置く位置によって音の感じ方が変わり、本物のギターが鳴ったのかと思うほどの体験があったことは確かです。
音楽を聴かせるという行為は、単にスピーカーから音を出すことだけではないのかもしれません。
音楽と、楽器と、空間。
それぞれを切り離して考えるのではなく、そこにあるもの同士の関係にも目を向けてみる。
すべてのものは共振共鳴する。
音を通して生命を感じる。
振動を通して存在を感じる。
オーディオは、音楽のために有る。
今回の実践を通して、改めてそんなことを考えています。
毎日1時間、世界の名手たちの演奏を聴かせ続けたら、このギターはどんな響きを聴かせてくれるのでしょうか。
そして、25年ぶりに再び弾き始めた私自身も、いつかこのギターにふさわしい音楽を奏でられるようになるのか。
それも含めて、これからが楽しみです。




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