チューニングだけでは
- lifesound
- 42 分前
- 読了時間: 4分
先の呟きでは、ROTEL RA1592MK2へのチューニングが、いかに「生命の躍動」を生むかをお伝えしました。しかし、このアンプのチューニング技術は、実はケーブルの研究と並行して、一つの地続きの探求から生まれたものです。
ライフサウンドでは30年にわたり、アンプ内部100箇所以上に及ぶ多層チューニングを施し、情報の純度を磨き上げてきました。しかし、心臓部を極限まで高めれば高めるほど、ある残酷な現実に直面します。それは、「接続されるケーブルが、せっかくの生命力を絞め殺している」という事実です。

■ 電気は「被覆」を流れている
多くの人は、電気は金属の芯線の中だけを通るものと考えています。しかし、現代物理学の視点に立てば、音楽エネルギーの本体は導体の「外側」、すなわち**「被覆(絶縁体)」やその周辺空間**を電磁波として流れています。芯線はあくまで、そのエネルギーを導くレールに過ぎません。
ここで大きな問題となるのが、ケーブルを包む「被覆」の存在です。
■ 被覆が引き起こす「エネルギーの誘拐」
一般的なケーブルに使用される塩ビやフッ素樹脂などの化学被覆は、音楽信号が通る際に、以下のような致命的な悪影響を及ぼします。
誘電吸着と遅延(時間軸のたわみ): 被覆材がエネルギーを一時的に蓄えてしまい、放出する際にわずかな時間差が生じます。これが音の実在感を奪い、店主様が嫌う「整えられた死体」のような音の原因となります。
固有の「鳴き」と振動: 電磁エネルギーが被覆を流れる際、素材特有の振動が発生します。この「素材の癖」が信号に混入し、音楽に不自然な色付けをしてしまうのです。
■ 撚り線と圧延ストレスの呪縛
さらに、世の中の主流である「撚り線(よりせん)」は、素線間でエネルギーが飛び移る際にスパークと歪みを撒き散らす「迷路」です。また、線材を作る際の「圧延(あつえん)」工程で結晶が壊れ、猛烈な内部ストレスを抱えたままの線材は、ボリュームを上げた瞬間に「結晶の悲鳴」を刺々しい音として放ちます。
■ 【ヴィンテージの幻影を剥ぎ取る――WEの限界】
多くのオーディオファイルが神格化するウエスタン(WE)のケーブル。確かに古典的な名作も深く研究しましたが、その単線構造には見るべきものがあります。
しかし、私はあえて言えることは「そのケーブルは、本当に生きていますか?」と。
50年以上前の被覆は、すでに絶縁体としての寿命を終えています。乾燥し、ひび割れた絹やエナメルは、エネルギーを整流するどころか、大切な信号を漏らし、汚れた付帯音を纏わせています。
芯線の表面に忍び寄る酸化(青錆)は、音楽の輝きを曇らせ、結晶レベルで定着した古いストレスは、現代アンプの強大なエネルギーを受け止めるキャパシティを失わせています。
私たちが聴くべきは、過去の「遺物」の音ではありません。
伝説の知恵を継承しつつ、現代の物理学で被覆の問題を根本から解決し、圧延の呪縛を解いた「今、この瞬間に生命を宿す導管」です。
SUPERNATURAL極がWEを超えなければならなかった理由。それは、経年劣化という「死」を乗り越え、永遠に色褪せない「躍動」を手に入れるためだったのです。
現代の大出力アンプが放つ猛烈なエネルギーを、被覆の干渉から解き放ち、無色透明に伝え切るには限界がありました。
そこで誕生したのが、「SUPERNATURAL極」です。
被覆の浄化(多層階層チューニング): 被覆を流れるエネルギーの乱れを、5層・6層の異素材パーツによって段階的に整流。被覆特有の「癖」や「遅延」を物理的に打ち消し、エネルギーの流速を完璧に揃えました。
ストレスフリーな素材と構造: 圧延の呪縛から逃れた特殊な素材を厳選し、撚り線のスパークを排除した単線構造を採用。

■ 最後に
オーディオはシステム全体の問題を解決しなければなりません。ある一点、例えばアンプの問題だけを解決しても、その効果は期待を超えるものにはなり得ないのです。
常識や価格に縛られず、ただ純粋に『魂が喜ぶ音』だけを追い求め、アンプのチューニングとケーブルの根本解決が一つに結実した時。 ボリュームを上げた瞬間、歪みではなく『生命の躍動』が溢れ出す感動を、ぜひ味わっていただきたいと願っています。
しかし、これだけではないのがオーディオ再生の面白いところでもあり困難なことがあるのです。



コメント